グヤーシュ
友人がうちに来ることになったので、ハンガリー料理のグヤーシュを作ることにしました。1989年にハンガリーを訪れて以来、友人宅をはじめ方々で食べて、自分なりにレシピを改善してきました。ウィーンに住んでいるときには、よく作っていたものです。
作り方は簡単。(以下、ぼく流の作り方です)
鍋に玉ねぎ、にんにくを炒める。
角切りの肉を鍋に入れ火をとおす。
お湯を注ぎ、ブイヨンを入れる。
ジャガイモとたまねぎを投入。
パプリカを大量にかけ、灰汁を取りながら数時間煮込む。
仕上げに塩・胡椒で味を調え、好みにあわせて一味で味付け(ハンガリーの辛いパプリカは日本で手に入らないため)
皿に盛りつけ、サワークリームを混ぜながら食べる。
……つまり鍋ひとつでできる料理です。食材もサワークリームをのぞけば手近なものばかり。ただし、家庭料理ですので、「感激するほどおいしい」料理ではありません。
なお分量を書いていないのは、鍋の大きさにあわせて目分量だからです。コクを出したかったらトマトピューレを入れるといいでしょう。赤ワインを入れる人もいるようですが、ハンガリー人の友人に聞くと「ワインなんていれない」と言ってました。一味唐辛子の加減が腕を問われます。
京都市交響楽団定期演奏会 広上淳一指揮
7月20日は、京響の定期演奏会。モーツァルトとリヒャルト・シュトラウスという組み合わせのプログラム。前半はシュトラウスの13管楽器のためのセレナーデとモーツァルトの交響曲第36番「リンツ」。後半はシュトラウスの「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」と「薔薇の騎士」組曲。
とくにモーツァルトで感じたことですが、京響の音にはコクと渋みがあって、ひじょうに音色が美しくなった。広上さんの指揮のおかげでしょうか。後半の大編成の曲でも、絶叫に陥らず、まろやかな響きを保っていました。一方、広上さんの指揮は、とくにウィーン風を意識することなく、この複雑なオーケストレーションの曲からアンサンブルと音色の美を引き出すことに専心している印象でした。
「薔薇の騎士」組曲では、とくに三幕の三重唱の場面、オーボエ、トランペットのソロが格別でした。
圧倒的なまさに名演。感動しました。
蛇足ながら、組曲の編曲者がシュトラウス自身でないことをはじめて知りました。うまくまとめてあるなと思いますが、コーダだけはオリジナルの幕切れの方が個人的には好きです。「組曲」の華々しい終わり方の方が、聴衆には受けるのでしょうが…。